コラム:知的資産の定義と分類

21世紀は知的集約型のナレッジの時代。今や、企業のバリュー・ドライバーをなすのは、人材・技術・組織力・ネットワーク・ブランド等の「知的資産」です。

「知的資産」とは何かについて、必ずしもグローバルに受け入れられた統一性のある定義が確立しているわけではありません。

 

目に見えないものが広く企業の価値創出やキャッシュ・フローを生み出す源泉となっています。 これらの無形の価値を「知的資産」と定義して、資産価値を高めていくことが、これからの経営に求められていると言っても過言ではありません。

 

「知的資産」と類似の用語として「無形資産」、「知的財産」、「知的財産権」、「知的資本」などが用いられることがありますが、それぞれ持つ意味が異なっています。

 

「無形資産」とは、会計上物質的実体のない識別可能な非貨幣性資産のことをいい、有形か無形かという資産の形態的視点に基づく分類です。一方「知的資産」は、ナレッジという財貨の性質または属性に注目するものであり、それぞれ異なる次元に立つものです。

 

「知的財産権」とは、特許権、商標権、著作権のように公式的・法的に登録された無形財を言うのに対して、「知的資産」はこのような「知的財産」に加えて、成文化、文書化されているが未登録の企業知識(マニュアル、データーベースなど)や、成文化されていない人的・組織的資本(従業員の技術力・知識・ノウハウなど)、組織文化、顧客満足などを包含する広い概念です。

 

「知的資本」については、成文化されていない人的・組織的資本をなすものとして区別する立場もありますが、「知的資産」とほぼ同義に用いられ、相互互換的に使用しています。

 

「知的資産」の分類については、「人的資産」・「構造資産」・「関係資産」の3つに区分します。この区分法は、当初ヨーロッパの知的資産マネジメントやレポーティングに広く採用されていましたが、我が国でも一般に用いられています。

 

(1)  「人的資産」

従業員の退職時に一緒に持ち出される知識を言い、個々人の知識、技術経験、能力などを含みます。具体的には、イノベーション能力、創造力、ノウハウ、過去の経験、チームワーク能力、柔軟性、モチベーション、学習能力、忠誠心、教育、訓練等のことです。

 

(2)  「構造資産」

従業員の退職時に企業内に残留する知識を言い、組織的ルーチン、手続き、システム、文化、データベースなどを含みます。具体的には、組織の柔軟性、文書サービス、知識センターの整備、IT、組織の学習能力等です。

 

(3)  「関係資産」

企業の対外的関係、顧客、供給業者、R&Dパートナーとの関係に付随した全ての資源をいい、ステークホルダーとの関係に含まれる人的資産・構造資産の一部や企業に対して抱くステークホルダーのイメージなどを含みます。具体的には、イメージ、顧客ロイヤリティ、顧客満足度、供給業者との関係、宣伝力、金融機関への交渉力、環境活動等です。

 

みなさん、それぞれの企業での「知的資産」を発掘してみて下さい。今まで気付かなかった様々な「知的資産」が埋もれていることに気付くはずです。出来るだけたくさん発掘して下さい。

次回は、その「知的資産」の特性と活用について考えてみたいと思います。

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